EMOJOIE CUISINE えもじょわキュイジーヌ

フランス在住のキュイジニエ(料理人)  レシピ,料理の科学,キッチンツール,フランス関連,その他雑記などを綴っています。 

そのまな板、床より汚いかも!? 知っておきたい台所の衛生ポイント5つ 食中毒の原因と予防

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暑い季節は特に台所の衛生環境には気をつけたいですね。

ほとんどの場合、傷んだ食品そのものを食べて食あたりを起こす事よりも、予期せぬ事で菌が混入したのが原因で食中毒が起こる事の方が多いのです。

傷んだ食品は口に入れたとしても、匂いや味で異変を感じて吐き出しますが、調理後に混入したものは匂いも味も変化しません。

気が付かないのです。

もちろん菌が全く存在しない食品はないのですが、その食品のグラム当たりに、定数を超える菌が居たら危険だと言う事です。

この定数は菌の種類によって変わるのでここでは省略します。

 

気をつけたいポイント5つ

まな板

自宅のまな板、いつ買ったか覚えてますか?

まな板は使っているうちに包丁で傷がつきます。その溝の中は普通に洗っただけでは除菌出来ません。

そして洗った後、濡れたまま常温に放置しますよね。

菌にとって最高の環境を提供する事になります。

暑い季節には洗浄後のまな板を冷蔵庫に入れて保管すれば繁殖を最小限に抑える事が出来ますし、定期的に熱湯や漂白剤などで除菌する事も重要です。

また使い始める前にアルコールを吹きかけ除菌をする事は非常に効果的です。

 

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まな板は菌にとって最高の環境です。

床より水分、栄養分を多く含みます。まな板は床よりも菌が好む環境が整っていますね。

長い間熱湯や漂白剤で除菌したおぼえが無ければ床より菌が多いかもしれません。

 

それから、まな板を使い分ける事も重要です。

まな板を加熱が必要な食品用と調理済み食品用と使い分ける。

その為に2枚用意したり、まな板を表裏で使い分ける事も有効です。

鶏肉や豚肉を切った後、まな板を洗い、同じ面でフルーツを切る。

これは避けたいものです。

 

卵焼きを作ってお弁当に入れる為にまな板の上で切りますよね。

そのまな板が不衛生だったとしたら確実に菌は卵焼きに付着します。

このように菌は拡散します。

そして昼までお弁当を常温においておく。確実に菌は増殖します。

まな板は食品との接触が多い調理器具ですからいつも清潔にしておきたいものです。

 

ちなみにフランスの厨房では4枚、肉、魚、野菜、加熱済み食品用と使い分けます。

まな板は使えば使うほど包丁傷が増えて不衛生になるので、一年に一回は新しいまな板の購入を検討しましょう。

まな板は消耗品ですからね。

ベストな買い換え時期は夏の前がいいですね。

今では食器洗浄機の熱でも変形しないまな板もあります。

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布巾

濡れたままの布巾を丸めて放置しておく事は菌を培養している様なものです。

その布巾でテーブルを拭き、まな板を拭き、包丁を拭き、皿を拭き…ここまで同じ布巾を使い回す事はないでしょうけど。

一番最悪なのは濡れたまま丸めていた布巾で弁当箱を拭き上げ、そこに食材を詰めてしまう事。

すぐに食べるのであればまだいいのですが、暑い季節には朝作って昼に食べるとなると危険です。

布巾は使ったらよく洗い、必ず乾かす。

または使い捨ての布巾を使うのが一番衛生的でしょう。値段もそんなに高くありません。

 

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スポンジ

スポンジもまた菌の温床となりやすいです。

そのままシンク内に放置してはいけません。

使い終わったら水気を切り乾かしておきましょう。

また、ボロボロになるまで何ヶ月も同じものを使う事はやめましょう。

我が家ではスポンジをハサミで2つに切って使い、2週間で新しいものに交換するようにしています。

 

三角コーナー

料理したあと必ず三角コーナーの生ゴミを捨て、三角コーナーを洗って乾かしているなら大丈夫ですが、そうでないなら不衛生になりがちです。

三角コーナーがある事によってシンク内が不衛生になります。思い切って三角コーナーの存在自体をなくすのが得策です。

料理をするときは捨ててもよいプラスチック容器やビニール袋などをまな板の近くにおき、そこに野菜の皮や切り屑を入れて、料理後に中身を捨てて洗浄する、又はそれごと捨てるようにしましょう。

 

再冷凍、自家冷凍

「鶏肉が安くなってるから多めに買ってうちで小分けして冷凍しておこう」

これは危険です。

スーパーで売っている鶏肉はすでに1度冷凍され解凍されたものかもしれません。

そして2度目の冷凍する事は大変危険な行為です。

ある一部の菌の中には過酷な環境下になると、芽胞と呼ばれる殻を作りだし自己防衛します。

この芽胞は熱に強く、100℃でも完全に死滅しません。

そして解凍されると菌は爆発的に増殖します。

当然冷凍解凍を繰り返せば繰り返すほど、芽胞を持つ強い菌が増えます。

一時期話題になった中国のゾンビ肉はこうして作られたのです。

 

フランスでは家庭の冷凍庫で食品を自家冷凍するのは危険な行為と言われています。

またレストランなどでも、食材の配達時、冷蔵品を間違えて冷凍庫に入れてしまった。

これは全て廃棄処分されます。

その食品にとっては1度目の冷凍だとしても廃棄処分です。

冷凍品を作る場合は専用の急速冷凍庫でのみ冷凍が認められているのです。

家庭の-20℃ほどの冷凍庫ではゆっくりと冷凍が進む為、芽胞が形成されやすいと言われています。

 

余ったら冷凍しておけばいいという考えは間違っています。

そして冷凍食品を解凍したあとは2〜3日以内に消費するようにしましょう。

 


ここまで気をつけなくてはいけないか?

これらの事を守らなかったら、必ず食中毒になるということではありません。

気を付けなければ食中毒のリスクが高くなるということです。

食中毒を防ぐにはそのようなリスクをゼロに近づけることが重要です。

 

自分ひとりで調理して、自分ひとりで食べるなら、自己責任でしょうが、調理した料理を家族で食べたり、友人と食べたりする事もあるわけです。

特に小さいお子さんや高齢者に食事を提供する場合は衛生面に気を付けましょう。

 

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