EMOJOIE CUISINE えもじょわキュイジーヌ

フランス在住のキュイジニエ(料理人)  レシピ,料理の科学,キッチンツール,フランス関連,その他雑記などを綴っています。 

クッキーシューの作り方 シュークリーム✖️スペキュロス 

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シュークリームを愛して止まないシュークリーマーが世界一多いのは間違いなく日本ではないでしょうか。

しかもシュー皮のサクサク感を楽しめるように、注文が入ったらクリームを中に詰めるこだわりようです。


フランスで一般的なシュークリームを見つけるのは難しい事です。
売っているのはパリブレスト(自転車の車輪を型どったナッツとキャラメルのプラリネクリームの入ったもの)や
エクレアやルリジューズ(修道女の意)もあるがコーヒークリームやチョコクリームを使っているのが一般的です。

これらはあらかじめクリームを中に詰められて陳列されているので当然シュー皮は湿っています。

日本とフランスのシュークリームへのこだわりは正反対で、日本ではシュー皮に変化を求め、フランスではクリームに変化を求めます。
 
日本では一般的なカスタードクリームが不動の人気なので、シュー皮にパイ生地やクッキー生地、マカロン生地を追加したりして発展しているのだろうと思います。
フランスはクリームにチョコレートやコーヒー、イチゴやラズベリー、キャラメルや抹茶などなど色々な味や香りを付けます。

今回はそのシュークリームにスペキュロスのスプレッドを組み合わせて作るレシピです。

スペキュロスはオランダやベルギーなどで良く食べられているスパイス入りのクッキーで、ミラのニコラオスの日(12月5日、6日)に食べる習慣があるが、今では市販品も普及し1年中食べられている。主な使用スパイスは、白胡椒、シナモン、生姜、丁子、カルダモン、ナツメグ。

Lotus Biscuit Spread Smooth (400g) 蓮のビスケットに広がるスムーズ( 400グラム)
 

 このペーストはピーナッツバターのようにパンに塗って食べるが一般的な食べ方。

スプレッドというのはパンに塗るものという意味。

このスペキュロスの香りが病みつきになります。

分量 5~6個分

  • -クッキー
  •  バター 20g
  •  砂糖  10g
  •  スペキュロスペースト 30g 
  •  薄力粉 30g
  •  シナモンパウダー 1g
  • -スペキュロスクリーム
  •  牛乳 150ml
  •  バニラビーンズ 1/2
  •  卵黄 2個
  •  砂糖 10g
  •  薄力粉 15g
  •    スペキュロスペースト 70g
  •  生クリーム 150ml
  • -シュー生地
  •     バター 20g
  •  水   30g
  •  牛乳  30g
  •  薄力粉 25g
  •  全卵  1個(50g)

スペキュロス スプレッド抜きクッキーシューの分量

  •  -クッキー
  • バター 30g
  • 砂糖  20g 
  • 薄力粉 30g
  • シナモンパウダー 1g
  • -クレームディプロマット
  • 牛乳 150ml
  • バニラビーンズ 1/2
  • 卵黄 2個
  • 砂糖 35~40g
  • 薄力粉 15g
  • 生クリーム 150ml

    youtu.be

 

スペキュロスクッキー生地

まずはクッキー生地から。バターと砂糖、スペキュロスペーストを混ぜ合わせポマード状にし、薄力粉、シナモンパウダーを混ぜます。

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クッキー生地をラップで挟み、薄くセルクル5個分の大きさに伸ばします。セルクルは直径6cmを使用しました。伸ばし終えたら冷凍します。
 

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カスタードクリーム

牛乳にバニラビーンズを入れ温めておきます。
ボールに卵黄と砂糖を入れ良く擦り合わせ、薄力粉をふるいながら入れ混ぜあわせます。
そこに温めた牛乳を攪拌しながら加え、漉しながら鍋に戻します。
ここでバニラビーンズのさやが取り除かれます。
バニラビーンズがない場合はバニラエッセンスで代用しましょう。
バニラビーンズ マダガスカル産 30g

バニラビーンズ マダガスカル産 30g

 

 

鍋を火にかけ、良く混ぜながら加熱します。
とろみが付いてきてクリーム状になっても加熱を続ける事が大事です。
ここがカスタードクリームを美味しく作るポイント。
加熱を続けるとクリームに艶が出て、少し柔らかくなります。
この状態が小麦粉にしっかりと火が入った証拠です。
小麦粉にしっかりと火を入れる事ができると粉っぽさがなくなり美味しいカスタードになります。
 

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カスタードクリームをボールに移し、密着させるようにラップをし、そのまま常温で粗熱をとり、冷蔵庫に入れます。
密着するようにラップを貼るのは、表面の乾燥防止やラップに付く水滴が落ちてクリームの表面を濡らしてしまう可能性があるためです。
 

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シュー生地

材料を全て計量し終えたら、薄力粉をふるい、卵を溶いて、絞り袋、ボールを準備しオーブンを200℃に余熱しておきましょう。
お菓子作りは用意周到な準備が大事です。
牛乳と水、バターを鍋に入れ温めて、少しでも水分の蒸発を防ぐ為にバターが溶けてから沸騰させます。
沸騰したら直ぐに薄力粉を一気に入れ、中火でヘラでかき混ぜながら1分加熱します。
生地をボールに移します。
ボールに移し変えると鍋の余熱も断ち切られるので、次に加える卵に火が入る事を防げます。
シュー生地は小麦粉が加熱された状態で、卵は生の状態でなければ充分な膨らみを得る事は出来ません。
 
生地に卵を少しずつ加えて混ぜます。上記の分量と手順を守って作ればMサイズの卵50gでちょうどよい硬さになるように分量調節したので2個目は必要ないでしょう。
 
ただ必ず守ることは次の3つ
  • 正確な計量
  • バターが溶けてから沸騰させる
  • 小麦粉を入れたら中火で混ぜながら1分だけ加熱

沸騰によって水分が飛びすぎると硬めの生地になるので気を付けましょう。

もし自宅にフードプロセッサーがあるなら迷わず使いましょう。

生地を入れてスイッチを入れながら溶き卵を加えます。

手も疲れず10秒で出来上がるのでおすすめです。

 

TESCOM メタルラインシリーズ フードプロセッサー TK4000

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硬さの確認の仕方は、生地をヘラですくって落としてみる事で判断出来ます。
ボトッと生地が落ち、ヘラから垂れ下がっている生地の形が逆三角形になっているのが望ましいと言われるますが、この三角形にこだわり過ぎない事。
 
毎回三角形に垂れ下がるのは少し柔らかくなり過ぎだと思います。
 

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クッキー生地をのせる

生地を絞り袋に入れて、5つに均等に絞りだします。
クッキー生地を冷凍庫から出して5cm〜6cmのセルクルで抜き取り、絞り出したシュー生地に乗せます。
 

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シルパットS

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200℃で20分、その後180℃で40分じっくり焼く。この温度と時間はファンなしの場合のみです。
ファンありのオーブンでは190℃20分、170℃20~30分がいいでしょう。
焼きあがった生地は、表面がひび割れたサクサクのクッキーで、シナモンが香りなんとも美味しそう。
 

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スペキュロスクリーム

カスタードクリームが冷えたらホイッパーやゴムベラで柔らかく滑らかになるまで混ぜ、スペキュロススプレッドを加えます。
 
別のボールで生クリームを泡立てます。
カスタードと混ぜた時にゆるいクリームにならない様に、角が立つくらいしっかりと泡立てておきましょう。
生クリームをカスタードに数回に分けて加え、クリームの完成です。
 
シューが充分に冷めたら底に穴を開けたっぷりとクリームを詰めます。
クリームを詰められたシューは時間が経つと皮が湿ってくるので食べる直前に詰めましょうね。
 

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貝印 クリーム絞り袋 ポリエチレン 6枚入 DL-0446 【2セット】

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シナモンのようなスペキュロスの香りとサクサクのクッキー生地。
そしていっぱいに詰められたなめらかなクリーム。
ぜひ作ってみてくださいね!
 

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