ステーキと言ったらアメリカ?いえいえフランス人もステーキが大好きです。
何を食べようか迷ったらとりあえずステークフリットというのがフランスでは多い選択肢です。ステークはステーキ、フリットはフライドポテトの事です。
今回はフランス流のステーキソースの作り方をご紹介します。
赤ワインソース Sauce vin rouge
赤ワインソースの味の大部分を構成するのが赤ワインとフォンドボー(仔牛の出し汁)です。しかし、赤ワインとフォンドボーだけでは酸味がとても強くて食べれたものではないんです。
ワインの酸味は酢の酸味と違い沸騰させても取り除く事が難しいので赤ワインの酸味をどうやって抑えるかが鍵となります。
野菜の甘さやハチミツ、砂糖の甘さを加えて酸味とのバランスを取るようにしたりもしますが、今回はバルサミコ酢を使いました。
バルサミコ酢は少し煮詰めれば酸味はほとんど無くなり甘くなります。旨み成分のアミノ酸も豊富ですし、ソースに深い色を付けてくれます。
このソースは牛肉だけでなく鴨や鹿などの赤い肉のローストにもよく合います。
分量
- バルサミコ酢 50ml
- 赤ワイン 200ml
- フォンドボー 250ml
- バター 5g
- 小麦粉 5g
- 砂糖 小さじ1
- 塩 ひとつまみ
バルサミコ酢を鍋に入れ半量になるまで煮詰めます。その後赤ワインを入れ5分程中火で煮詰めます。ここにフォンドボーを入れ5分煮詰めて味を濃縮します。
このままではとろみが足りないのでバターと小麦粉を同量混ぜ合わせたブールマニエと呼ばれるものでとろみを付けます。
ホイッパーで良く混ぜブールマニエを溶かし、沸騰させればとろみがつきます。
最後に砂糖と塩で味を調整して完成です。
グリーンペッパーソース sauce poivre vert
グリーンペッパーは胡椒の未熟な実を収穫して作られています。白胡椒や黒胡椒と同じ品種ですが収穫時期によって香りや色が変わってくるのです。
グリーンペッパーは爽やかな香りが特殊で塩水や酢に漬けられて販売されている事が多いです。
グリーンペッパーソースは牛肉以外にも鴨にも豚肉にも鶏肉にも何にでも使える汎用性の高いソースです。
分量
- グリーンペッパー 10g
- ブランデー 50ml
- フォンドボー 200ml
- 生クリーム(動物性)50ml
- バター 5g
- 小麦粉 5g
グリーンペッパーを包丁でみじん切りにし鍋に入れ、ブランデーを加えて加熱しアルコールを飛ばします。
フォンドボーを加えて中火で5分煮て胡椒の味を引き出し、煮詰めてフォンドボーを濃縮します。
生クリームを加え、ブールマニエ(バターと小麦粉を同量で混ぜ合わせたもの)を入れ、ホイッパーでかき混ぜながら沸騰させとろみを付けます。
味見をしてみて必要であれば塩を加えて完成です。
ベアルネーズソース Sauce béarnaise
エッグベネディクトに使われるオランデーズソースにエシャロットとエストラゴンというハーブを加えて作ります。
このソースは難易度が高いソースです。卵黄に澄ましバターを乳化させる工程が難しい点です。
重要なポイントは2つ。
温度を40-50℃に常に保つ事と澄ましバターを少しずつ加え乳化させる事が重要です。
このソースは牛肉以外にも魚料理にも合うソースです。
分量
- エシャロットみじん切り 1個
- エストラゴンみじん切り 大さじ1
- 白ワイン 200ml
- 卵黄 2個
- 澄ましバター 120ml
- 塩コショウ
エシャロットみじん切りとエストラゴンみじん切り、白ワインを鍋に入れほとんど水分がなくなるまで煮詰めます。この間にバターを溶かして上澄みだけを取り出しておきましょう。
鍋を湯煎し、卵黄と水を加えホイッパーで泡立てます。ある程度泡立ったところで温かい澄ましバターを大さじ1〜2杯ずつ加えその都度ホイッパーでよく混ぜ乳化させます。
ソースの温度が低すぎるとバターが固まり始めてソースが分離しますし、高すぎれば卵黄に火が入り始めて分離します。
また、澄ましバターを加えるのを焦りすぎると分離してしまったりします。
こうなるといくら混ぜても修復出来ません。初めからやり直しになりますので気をつけて下さい。
澄ましバターを全て加え終わったら塩胡椒で味調整します。ソースを使う時までこの温かい状態を保ち続けて下さい。
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