25年は無理だろと思いつつ、砥ぐ必要のない夢の様な包丁に期待もしつつ、早速EVERCUT(エバーカット)「クイジンナイフ」というモデルを買ってみた。
フランスでは95€で販売されている。日本では15,800円
美しい箱に入って届いた。文字フォントまで美しい。
25年研がなくても良い包丁を知るきっかけになったのは、pocoさんの記事から。
さっそく開封
取り扱い説明書と保証書(包丁のシリアルナンバーをネット又は郵送で登録し保障を受ける)
ネットでの登録は日本語表記がないが公式HPに詳しい説明があるので困る事はないだろう。
製品の保証を受けるための商品登録の仕方 – EVERCUT エバーカット
↓これがシリアルナンバー Made in Franceの文字。
気になる切れ味
通常、研いだばかりの包丁を爪に当てると引っ掛かり、刃が滑らない。一般的な包丁はこれが切れる証なのだが、この包丁は一切爪に引っ掛かりがない。
爪に当ててもスルスル滑る。決してすばらしく良く切れる包丁ではないと思ったのだが、実際に野菜やら肉やらを切ってみると意外に良く切れる。
トマトもスラスラ切れる。
まあ新品なので当たり前。
そしてオールブラックの先鋭的なデザイン。
これまでの包丁とは存在感が違います。刃の表面はオーガニック系特殊コーティング仕上げ。食材の身離れを向上させ、衛生的です。
スポンジの緑の硬い部分で包丁を洗うのはコーティングが剥がれてしまうので注意。
洗い方に気を使うのはちょっと面倒だよね。
ただ、この包丁25年砥がなくても使える。というか、絶対に砥いではダメ!
刃が炭化チタンでコーティングされているのでこれを削ってしまうと普通の包丁と大差無くなってしまうので砥いではいけない。もちろん砥ぎ棒などもダメだよと取り説に書いてある。
製品の使用と保管について | EVERCUT(エバーカット) – EVERCUT エバーカット
そのほかにも、骨を切る事、冷凍食品を解凍せずに切る事、陶器の皿の上で食品を切る事などは刃を傷めるのでダメ。
追記 上の注意事項は一般的な包丁を使うときでも必ず守りたい事柄です。
骨を切るときは骨透きやガラ透きを使って切るようにしましょう。
革新的技術によって強化された刃をダイアモンド・ホイール(EVERCUTの刃を研ぐことができる唯一の機械)によって何度も研ぐことにより、EVERCUTは完成します。 この極めて精度の高い研磨製作工程がEVERCUTに非常に優れた鋭利な切れ味と、研ぎを必要としない耐久性をもたらします。
だから刃のギザギザが極めて少なく、爪に引っ掛かりにくいという事。
だけど欲を言えばもう少し鋭角な刃付けをしてくれたら嬉しいなと思うけど、この角度だからこそ切れ味が持続できるのかもしれない。
保障は一生涯!
なんか保険の売り文句みたいですが保障期間は25年ではなく無期限。
もし切れなくなったら指定された住所に送り、新しい炭化チタンの刃を付けてもらえる。
送料はこちら持ちだが修理費用は無料。これはもちろん無茶な使い方をした包丁には適応されない。
自信満々ですね。
フランスなら送り先はフランス国内であるから問題ないが、日本からだとどこに送るのだろうか?
たぶんこれは日本でも修理工場を立ち上げるのだろう。フランスに実費で送るのはいくらなんでも無理がある。
この包丁の耐久性は単なるこの会社が勝手に決めたものではなく、ISO 国際標準機構のテストでの結果。
取説にこの耐久テストをした会社のHPのアドレスが書いてある。
英国の研究機関CATRA社
英国CATRA社の強度調査で、ステンレス包丁の300倍の耐久性があると証明されたEVERCUT。その事実と併せて見えてくる革新性は、
・一般的なステンレス包丁で1ヶ月に1回の研ぎ
・EVERCUTなら300ヶ月(25年)に1回の研ぎ
追記 セラミックの包丁と比べたら5倍の耐久性があります。
残念な点
ちょっと残念に感じたのは柄の形状。
結構四角い。握ると手にフィットしてない感じがする。強く握るとより角が手の平に当たる。
丸みのある柄の包丁から持ち替えたから違和感を感じるのかな。
もう一つ残念なのが、包丁の長さや種類のラインナップが少ない。
ペティナイフが9cmと11cm、三徳19cm、牛刀19cm、今回買った21cmとプロ向けにはやや短い。
最長でも21cmしかないので家庭での使用がメインである事がわかる。
FURTIF EVERCUT Cuisine エバーカット・フルティフ クイジン 21cm
- 出版社/メーカー: TARRERIAS-BONJEAN社(フランス)
- メディア:
- この商品を含むブログを見る
本当に25年切れ味を維持できるのか?検証してみよう
25年使っていきなり切れ味が落ちるのではなく、少しずつ切れなくなってくるだろう。
そんなときにささっと砥ぎ直しが出来ない事は、欠点でもあるのではないかな。
だから いつも凄い切れ味を維持して使い続けたい人にはおすすめは出来ないなと思う。
まだ使って1日なのだが、これから厨房でメインとして使ってどのくらいで切れ味が落ちてくるか検証していこうと思う。
家庭で使うよりもかなり早く結果が出るだろう。
厨房で一度も砥がずに1年でも使えたら、はっきりと評価に値する包丁と言えるだろう。